ED治療薬で人気のレビトラは手に入らない?
ED(勃起不全)治療薬といえば、バイアグラ・シアリス・レビトラの3大薬剤が有名です。その中でもレビトラ(有効成分:バルデナフィル)は、「即効性が高く、食事の影響を受けにくい」という特徴から日本でも多くの支持を集めてきました。
ところが近年、「レビトラが薬局やクリニックで手に入らない」という声が増えています。この記事では、その理由と現状、代替手段について薬剤師の視点から詳しく解説します。
レビトラとは?その特徴をおさらい
項目 | レビトラ |
---|---|
有効成分 | バルデナフィル(Vardenafil) |
作用時間 | 約5〜8時間(即効性が高く、服用後15〜30分で効果) |
食事の影響 | 軽度(脂っこい食事を避ければOK) |
特徴 | 勃起改善効果が強く、短時間で効き始めるため人気が高い |
なぜ入手できなくなったのか?
レビトラは日本ではバイエル薬品が販売していましたが、2020年頃から製造・供給が不安定になり、最終的に販売中止となりました。主な理由は以下の通りです。
- 製造ラインの再整備・技術的問題:安定供給の見通しが立たなかった。
- 特許の満了と市場の変化:ジェネリック医薬品の登場が控えていた。
- コロナ禍による供給網の影響:一時的な出荷停止や遅延も重なった。
これにより、国内では医療機関や薬局でも在庫が枯渇し、現在は新規での処方・購入は基本的にできない状態です。
ジェネリックや海外製はあるの?
レビトラの特許はすでに切れており、海外では複数のメーカーがバルデナフィルのジェネリック医薬品を製造・販売しています。
ただし日本国内では、レビトラのジェネリックは一部のメーカーでのみ扱いがあり、出荷制限がかかっている場合もあります。さらに個人輸入では以下の点に注意が必要です。
- 正規品と偽造品の見分けが難しい
- 日本の医薬品副作用被害救済制度の対象外になる
- 数量制限や薬監証明などの法的手続きが必要になる場合がある
レビトラが手に入らないときの代替薬
レビトラが供給停止となっている現在、バイアグラ(シルデナフィル)やシアリス(タダラフィル)が主な代替選択肢となります。それぞれの特徴は以下の通りです。
薬剤名 | 特徴 | 作用時間 | 食事の影響 |
---|---|---|---|
バイアグラ | 世界で最も実績があり、効果も安定 | 約4〜6時間 | 影響あり(空腹時が基本) |
シアリス | 持続時間が長く「週末薬」とも呼ばれる | 約24〜36時間 | ほとんど影響なし |
特にシアリスは作用時間が長く、自然なタイミングで性行為に臨めることから、レビトラの代替として選ばれることが増えています。
まとめ
レビトラはその即効性と強い勃起改善効果で人気を博しましたが、現在は国内での入手が困難になっています。海外ジェネリックの活用や、バイアグラ・シアリスといった他のED治療薬の特徴を理解し、自分のライフスタイルに合った選択をすることが大切です。
某薬局の薬剤師です。