フィナステリドとミノキシジルの役割の違いと正しい併用方法
AGA(男性型脱毛症)治療において、もっとも中心的な治療薬として知られているのがフィナステリドとミノキシジルです。
この2剤はしばしば同時に語られますが、実は作用するポイントも役割もまったく異なる薬です。
本記事では、医師・薬剤師の視点から、どちらも錠剤(内服薬)として使用する場合を前提に、フィナステリドとミノキシジルの違い、そしてAGA治療効果を最大化するための正しい併用方法について分かりやすく解説します。
AGA治療は「原因を止める薬」と「生やす薬」で考える
AGAは進行性の脱毛症であり、何もしなければ徐々に薄毛が進んでいきます。
治療の基本的な考え方はシンプルで、以下の2点を同時に行うことが重要です。
- 脱毛の原因を抑える
- 発毛・育毛を促進する
フィナステリドは「脱毛の原因を止める薬」、ミノキシジルは「髪を生やす環境を整える薬」と考えると理解しやすくなります。
フィナステリドの役割|AGAの進行を止める内服薬
フィナステリドは、AGAの主因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制する内服薬です。
DHTは、毛根を徐々に弱らせ、髪の成長期を短縮させることで薄毛を進行させます。
フィナステリドは、テストステロンからDHTを作り出す酵素(5αリダクターゼ)の働きを阻害することで、抜け毛の進行を抑制します。
フィナステリドの効果のポイント
- 抜け毛の減少
- 現状維持・進行抑制
- AGAの根本原因へのアプローチ
重要なのは、フィナステリドは単体で急激に髪を増やす薬ではないという点です。
あくまで「減らさないための治療薬」として位置づけられます。
ミノキシジル(内服)の役割|発毛を促進する内服薬
ミノキシジル内服薬は、血管拡張作用によって頭皮の血流を改善し、毛根への栄養供給を高めることで発毛を促進します。
もともと血圧治療薬として開発された成分ですが、毛母細胞を活性化させる作用が確認され、AGA治療に応用されています。
ミノキシジル内服の効果のポイント
- 発毛の促進
- 髪の太さ・密度の改善
- 成長期の延長
ミノキシジルは「生やす力」を担う薬であり、フィナステリドとは作用機序が完全に異なるのが特徴です。
なぜ併用が重要なのか
フィナステリド単体では「抜け毛は止まるが増えにくい」、ミノキシジル単体では「生えるが抜け続ける」という状況が起こり得ます。
この2剤を併用することで、
- フィナステリドで脱毛の進行を抑制
- ミノキシジルで発毛を促進
というAGA治療の理想的なバランスが成立します。
そのため、現在のAGA治療では併用がスタンダードな選択肢とされています。
正しい併用方法(内服×内服)
服用タイミングの考え方
フィナステリドとミノキシジルは、基本的に同日に服用して問題ありません。
多くの場合、1日1回の定期服用が推奨されます。
- フィナステリド:毎日同じ時間帯に1回
- ミノキシジル内服:用量を守って毎日服用
重要なのは、即効性を求めて用量を増やさないことです。
AGA治療は継続によって効果を積み上げる治療です。
効果を実感するまでの目安
AGA治療は短期間で劇的な変化が出るものではありません。
- 3か月前後:抜け毛の減少を実感
- 6か月前後:産毛・密度の変化
- 12か月前後:見た目の改善
初期脱毛が一時的に起こる場合もありますが、これは治療が作用しているサインと考えられます。
個人輸入で内服AGA治療薬を選ぶという選択
フィナステリド・ミノキシジル内服薬は、個人輸入代行を通じて入手されるケースも増えています。
その場合でも、成分・用量・併用の考え方を正しく理解して使用することが重要です。
価格や手軽さだけでなく、長期的に継続できる治療設計を意識することが、AGA改善への近道となります。
まとめ
フィナステリドとミノキシジルは、役割がまったく異なるAGA治療薬です。
- フィナステリド:抜け毛を止める
- ミノキシジル内服:発毛を促進する
この2剤を正しく併用することで、AGA治療はより現実的で効果的なものになります。
焦らず、正しい知識をもって継続することが、薄毛改善への最大のポイントといえるでしょう。
監修:医師・薬剤師監修
某薬局の薬剤師です。

