AGA治療薬の正しい理解と生活改善のポイント
AGA治療薬の2つの柱
AGA治療薬は大きく分けて「進行を止める薬」と「髪を育てる薬」の2つがあります。
- フィナステリド・デュタステリド(内服薬):男性ホルモン(DHT)の働きを抑えて抜け毛を減らします。髪を「守る」役割が中心です。
- ミノキシジル(外用薬・内服薬):頭皮の血流を促し、毛根に栄養を届けやすくします。髪を「育てる」役割を担います。
この2つを組み合わせることで、抜け毛の進行を食い止めつつ、新しい髪の成長をサポートするのが基本です。
効果が出るまでの期間と限界
AGA治療は数週間で劇的に変わるわけではありません。平均して3〜6か月ほどで「抜け毛が減った」「髪にコシが出た」と実感する人が多いです。ただし、完全に元の毛量に戻るわけではなく、進行を遅らせることが最も大きな目的です。
副作用の可能性
薬には必ず副作用のリスクがあります。フィナステリドやデュタステリドでは性欲減退や肝機能への影響が報告されており、ミノキシジルでは頭皮のかゆみ、動悸、血圧の低下などが見られることがあります。使用を続ける場合は、体調の変化を見逃さず、必要に応じて検査を受けることが大切です。
生活習慣とAGA
AGAは薬だけでなく、生活習慣とも深く関わります。
- 睡眠:夜10時〜深夜2時は成長ホルモンの分泌が盛んな時間帯です。髪の修復と成長に欠かせません。
- 食事:タンパク質・亜鉛・鉄・ビタミンB群を意識。インスタント食品や脂質過多は血流を悪化させます。
- 運動:有酸素運動で血行を促進し、頭皮に栄養を届けやすくします。
- ストレス:過度なストレスはホルモンバランスを崩し、抜け毛を悪化させます。
まとめ
AGA治療薬は薄毛改善の大きな味方ですが、過信は禁物です。「守る薬」と「育てる薬」を理解し、生活習慣の改善とセットで取り組むことが成功の鍵です。焦らず続けることで、髪の将来を守る可能性は大きく広がります。
某薬局の薬剤師です。