プロテインと言えばダイエットや筋トレ、タンパク質の不足を補うなど栄養補給食品として幅広い年齢層に支持されています。毎日のように飲んでいるプロテインですが、この栄養が豊富なプロテインには実はダニなどの虫が繁殖しやすい可能性があることを知っていますか？
実は気づかないうちにダニの死骸などが入っていて、そのまま飲み続けると思わず健康被害につながるリスクが考えられるのです。何が発生したプロテインを飲み続ける事は、単純に不衛生なだけでは限りません。実は他の影響を受けて最悪の場合アナフィラキシーショックといった命を脅かすような状況にもなりかねないのです。
その上で毎日プロテインを飲んでいる人ほどチェックしたい、プロテインがダニを寄せつける理由と、何がいるかどうか見分ける方法ご紹介します。また何が発生しないように防ぐためのポイントも合わせて解説しているため、ぜひ参考にしてください。
ダニが繁殖したプロテインはアナフィラキシーのリスクがある
ダニは人の食べ物にも繁殖する虫です。このダニが発生する状況をパンケーキ症候群と呼ばれています。
このパンケーキ症候群とは名前の通りパンケーキミックスといった小麦粉製品に、ダニが混入することを意味します。このダニが入ってしまった小麦粉製品を気づかないうちに使用し、摂取してしまった結果アナフィラキシーショックを発症することを意味します。
パンケーキ症候群で命を落とすことも
実際にヒョウヒダニへのアレルギーがある人が、ダニが入り込んでしまった小麦粉を食べたことでアナフィラキシーショックを起こし命に関わる状況になった例があります。
日本でも開封から数ヶ月間保存してしまったホットケーキミックスや、お好み焼き粉ミックスなどに、人が繁殖していてそのまま料理した結果アナフィラキシーを起こしてしまったと言うケースも報告されています。
小麦粉製品のイメージが強いですがプロテインも同様にダニが好むような豊富な栄養素を含んでいます。粉物であること同じであるため、ダニの餌になる材料そのものです。だからこそ何が繁殖してしまう可能性は十分に考えられるのです。
しかもアナフィラキシーショックを始めとするアレルギー症状を発症してしまっても、なかなか原因を突き止められないところがパンケーキ症候群の恐ろしいところです。
飲み続けていけばいつか重度のアレルギーを起こす可能性もある
まさか普段から常温保存している粉に谷が多く入り込んでいてアレルギー症状起こしたとはなかなか原因に気づかないものです。その結果治療が遅れるだけでなく、またアレルギー症状が再発してしまう可能性があるのです。
他に体質でアレルギー反応がそこまで強くない人は、そのまま繰り返しダニの死骸が入ったままのプロテインを飲み続けている可能性も十分に考えられるのです。このアレルギー症状が蓄積された結果、いつかアナフィラキシーショックにまで発展するリスクは十分に考えられるのです。
ひどい場合は命に関わるので、健康のためにもプロテインの管理には十分な注意が必要なのです。
プロテインにはダニがたくさん潜んでいる！？
プロテインが他の温床になりやすいと言われるのは、1度パッケージを開けた後は誰にでもリスクがあります。なぜならプロテインは開封した後に空気に触れると湿度や外の気温による影響を大きく受けてしまいます。
そしてプロテインの袋をそのままにしていると、保存状況によっては何が湧くことがあるのです。
しかもダニは小さいからこそプロテインに混ざっていてもなかなか気づかないケースが珍しくありません。
プロテインはダニが繁殖しやすい食品の一つです。暗くて深い場所があり、豊富な栄養があるため、ダニにとって理想的な環境となっています。
暗くて潜れる深さがある場所
プロテインの袋内は直射日光が遮られ、ダニにとって適した深さが確保されています。ここにダニが住み着くと、増殖が加速し、気づかぬうちに健康リスクを招く可能性があります。そのため、プロテインを保存する際は明るい場所や高温多湿の場所を避け、密閉された容器で保管することが重要です。
そのため普段からプロテインを飲んでいる人はできるだけそのままの袋を使わないことが大切です。きちんと空気を密閉できるような専用の保存容器に移し替えるなど、誰が発生しない、入り込まないための改善が必要です。
エサが豊富にあるところ
プロテインに含まれるたんぱく質と糖質はダニの好物であり、増殖を促進させます。同様に、小麦粉やお好み焼きの粉などの粉ものもダニにとって餌場となります。開封後のプロテインは特に注意が必要です。新鮮な状態を保つために、袋を密閉し、冷暗所に保管することをおすすめします。さらに、定期的に袋内を確認し、異常がないかをチェックすることも重要です。
湿度が60～80％の場所
プロテインの保存に適した湿度は低い方が良いです。湿気の多い環境ではダニの繁殖が活発化しやすくなります。そのため、プロテインを保管する場所の湿度管理にも注意が必要です。湿度を一定に保つためには、湿気を吸収するシリカゲルや乾燥剤を使用することが有効です。
温度が25℃以上の暖かい環境
プロテインが置かれる環境の温度が高いほど、ダニの繁殖が促進されます。特に夏場などの高温多湿な状況では、ダニが活発になりやすいため、冷暗所での保管が重要です。また、プロテインの消費期限を守ることも、ダニの繁殖を防ぐために重要なポイントです。
プロテインにダニが潜んでいるリスクを考え、しっかりと対策をしましょう。
プロテインにダニが繁殖しているか見分ける方法
プロテインにダニが繁殖しているかどうか、見極めるポイントは次のとおりです。
肉眼で簡単には目視できなくとも、プロテインの状態や保存方法によってダニのリスクが高いかどうか判断ができるため、危険性がある人はよく目をこらして、ダニの死骸がないかチェックしてみましょう。
またできるだけ早く、ダニがわかないような環境でプロテインを保管することも重要です。
プロテインの袋の中に白い物体が動くか確認してみる
まずチェックしたいのは、プロテインの中にダニなどの動いている物体がないかよく見てみることです。他にはとても小さいですが生きている場合は、プロテインが動かないように固定している状況でもよく見ると小さな虫が動いている様子が見えることがあります。
このプロテインを餌にして繁殖するダニは、「コナダニ」や「チリダニ」です。ダニも体長は0.5ミリ程度とても小さく、プロテインの中で意識してじっくりと見ようとしなければなかなか気づけません。また見た目も半透明や乳白色をしているため、プロテインと限りなく似た色をしているのです。
そのため少数のダニがいる状態であれば、なかなかプロテインを見ても気づかない可能性が高いです。しかしある程度他人がプロテインに侵入してから時間が経っていると、どんどん袋の中で繁殖し多くのダニがうごめいている恐ろしい状況になってしまうこともあるのです。そこまで進行していると目で見てもダニがいることが判別可能です。
1度ダニが繁殖しているとわかったプロテインは速やかに処分しましょう。またその周辺にもダニがいる可能性があるため、きちんとダニ退治用のスプレーや薬剤を巻くなどして対策することもとても大切です。
賞味期限切れのプロテインを保管しない
プロテインは開封後できるだけ早めに飲み切りましょう。
1度開封した粉末は、できる限り1ヵ月以内で飲みきることを説明します。特にプロテインは未開封の状態だと何ヶ月も保管できますが1度開封し常温に置いたままの状態であればどんどん湿気や水分を吸い込んでしまい劣化が進んでいきます。また袋を開けた状態だと、ダニが侵入するチャンスが増えてしまうため気づかないうちに繁殖してしまっている状況になりかねないのです。
大容量の袋で1ヶ月程度では飲みきれない場合でも、開封してからは賞味期限に関係なく3か月以内には飲み切りましょう。
また、怖いのはたとえ未開封のプロテインであっても、ダニが袋を食い破って入り込んでいる可能性があります。そのため賞味期限が切れているのなら、たとえ未開封の状態でも安全のために処分することをおすすめします。
一度に大容量を購入するのではなく、消費しきれる量のプロテインを定期的に購入することをおすすめします。もしくは小分けしてそれぞれ密閉容器に入れるなど、保存状態に気を配ってください。
プロテインにダニが繁殖することを防ぐ方法
プロテインにダニが繁殖するのを防ぐために、今すぐできる6つの対策方法をご紹介します。
プロテインは常温ではなく冷暗所に保管する
プロテインは高温の場所に置いてしまうと、ダニが繁殖しやすくなってしまいます。
おすすめは気温5度以下の環境で暗いところに保管すること。特に冷蔵庫は気温が上がらずに季節問わず保管する場所として適しています。
ただし、たとえ冷蔵庫でもきちんと密閉していないと、ダニが侵入するリスクがあるためくれぐれも取り扱いには気をつけてください。
プロテインを密閉容器に小分けで保管する
プロテインを保管するなら、袋のままにしないで密閉容器を活用しましょう。最近では小麦粉用など、空気が入らないようにしっかりと密閉できる商品があります。
一度開封すると中にダニが入り込むリスクがあるため、あらかじめ袋から移動させていれば、侵入対策になるのです。
おすすめは1ヶ月分ずつのプロテインを小分けしていくことです。1ヶ月分だけを密閉容器に入れて、残りを袋に入れたままでは残っている方にダニがわくリスクがあるため、きちんと密閉容器を複数用意することがポイントです。
ただし頻繁に容器を開け閉めすると鮮度も落ちてしまうので、必ず使う量を出したらすぐに閉めて、使わない時には開閉しないことが大切です。
プロテインは乾いたスプーンですくう
プロテインの中に湿気が入ってダニが繁殖しないように、乾いたスプーンを使うことも鉄則です。
プロテインの付属のスプーンを洗ったら、しっかりと水気を切ったあとに乾燥させてから戻すことが大切です。
また、プロテインを出すときに手が濡れていても、湿気の影響を受けてしまいます。プロテインを移し替えるときも、洗い立てで水気がついたままの容器に入れることも危険であるため、プロテインに触れるものはしっかりと乾燥させることを守ってください。
そして、食品用乾燥材を保存容器などに入れることもおすすめです。
食品用乾燥剤は通販やスーパーなどで販売されているため、 プロテインの密閉容器に入れましょう。
まとめ
プロテインなどの粉ものには、ダニが繁殖するリスクがあるため取り扱いに充分注意が必要です。特にダニはアナフィラキシーショックといった命に関わる疾患の原因にもなるため、しっかりと密閉容器に移し替えてください。
本来健康維持のために飲むプロテインで体調を崩さないために、しっかりと対策しましょう。
某薬局の薬剤師です。
