勃起力が上がる生活習慣|薬剤師が血管・ホルモン・神経から徹底解説
勃起は血管(血流)・ホルモン・神経が噛み合って成立します。どれか一つが崩れても性能は落ちますが、反対に日々の習慣を整えるだけで底上げできます。本稿では薬剤師の視点で、科学的に納得できる「効く習慣」を体系化。今日から実装できる順序まで落とし込みます。
1. 運動:NO(一酸化窒素)を増やして血管反応性を高める
- 有酸素150分/週(早歩き・サイクリング・水泳など中強度)+筋トレ週2回(下半身中心)。
- 狙いは内皮機能の改善とインスリン感受性の向上。勃起は「血管の拡がりやすさ」がすべて。
- 実践:通勤は“1駅分歩く”、スクワット15回×3セットをルーティン化。
2. 睡眠:テストステロンの夜間ピークを守る
- 7〜8時間/夜・同時刻就寝起床。就寝90分前の入浴(ぬるめ)で深部体温を調整。
- いびき・日中の過度な眠気があるなら睡眠時無呼吸も疑い、受診を。
- カフェインは就寝6時間前まで、深酒はEDと睡眠質を同時に落とすので回避。
3. 食事:内臓脂肪と炎症を抑える“血管食”
- たんぱく質1.0〜1.2g/kg/日(魚・卵・大豆・鶏)+彩り野菜(ポリフェノール)+オリーブ油/ナッツの良質脂質。
- 白い炭水化物・加工肉・揚げ物・トランス脂肪は控える。塩分は目安 6g/日。
- 水分:1日7〜8杯を分割。脱水は血液粘度↑→勃起の立ち上がり↓。
4. 体重・代謝:腹囲が縮めば勃起は上がる
- 目標:BMI 22前後・腹囲(臍周り)85〜90cm未満を目指す。
- 2〜3か月で体重の5%減を目標に。テストステロン低下とインスリン抵抗性が同時に改善。
5. 禁煙・節酒:血管毒と神経毒を遠ざける
- 禁煙:一酸化炭素・ニコチンで内皮障害→EDを直撃。代替としてニコチンパッチ+ロゼンジの併用を。
- 節酒:アルコール20g/日以内(ビール中瓶1本程度)。寝酒は睡眠を浅くし逆効果。
6. ストレス・自律神経:呼吸で交感優位をオフ
- 入眠前に呼吸法(吸4秒・吐6秒×3分)、日中は肩甲骨回しで“緊張”を分散。
- セックスは成果ではなく快の共有へ視点転換。パフォーマンス不安は交感神経を暴走させる最大要因。
7. 薬の見直し:副作用に目を凝らす
- SSRI/一部降圧薬/前立腺薬などは性機能に影響し得ます。自己中止は禁物、医師と代替を相談。
8. 骨盤底筋トレ(Kegel for Men):出力と持久を底上げ
- 肛門を「軽く締める」感覚で3秒締め・3秒ゆるめ×10回を1日3セット。力みは逆効果。
- 射精直前のコントロール感覚(ストップ&スタート)の習得にも波及。
30日アクションプラン
- 毎朝:水1杯+5分散歩。夜はスクワット15回×3。
- 毎日:野菜“両手一杯”、主食は夜だけ少なめ。
- 週5日:早歩き30分。週2日:下半身筋トレ。
- 就寝90分前:入浴→スマホOFF→呼吸法3分。
- 生活記録:体重/腹囲/睡眠時間/飲酒本数をメモ。週単位で微調整。
それでも不調が続くなら:ED治療薬を“橋渡し”に
生活習慣の土台を整えたうえで、必要に応じてPDE5阻害薬(シルデナフィル、タダラフィル、バルデナフィルなど)を併用すると成功体験を作りやすくなります。性的刺激があってはじめて作用するため自然さを保ちやすいのが長所。硝酸薬との併用は禁忌、頭痛・ほてり・鼻詰まりなどの副作用は少量からの試行で軽減します。初回は医師に相談し、体調や併用薬に合わせて選びましょう。
某薬局の薬剤師です。