個人輸入できる糖尿病薬の安全性|医師が解説
監修:医師・薬剤師監修
はじめに
近年、GLP-1製剤(リベルサス等)やメトホルミンなどの糖尿病治療薬を個人輸入で購入する人が増加しています。
「海外のほうが安い」「ダイエット目的で使いたい」といった需要が理由ですが、一方で安全性に対する不安も大きく、医師の立場からは慎重な判断が求められます。
本記事では、個人輸入で糖尿病薬を購入する際の安全性・リスク・使用者の体験談・副作用レビューを、医師・薬剤師監修のもとでわかりやすく解説します。
個人輸入で購入可能な代表的な糖尿病薬
日本でも処方される薬が海外から入手されるケースが多くあります。
● メトホルミン
糖尿病治療の第一選択薬。インスリン抵抗性を改善し、血糖を下げる。
● アカルボース(グルコバイ)
食後の血糖上昇を抑える薬。肥満傾向でも使われる。
● GLP-1受容体作動薬(リベルサス等)
最近人気が高い経口タイプのGLP-1製剤。食欲抑制・体重減少作用でも注目。
どれも効果が強く、自己判断での使用には注意が必要です。
個人輸入で糖尿病薬を購入する“最大の懸念点”
① 偽物(偽造医薬品)のリスク
WHOによると、発展途上国では10%以上の薬が偽造品の可能性があるとされており、海外ECではさらに高いと言われます。
- 成分が全く入っていない
- 成分量が過剰で副作用が強く出る
- 不純物や汚染物質が混入している
特にGLP-1製剤の偽物は世界的に問題化しています。
② 医師の診断なしで自己使用
糖尿病薬は自己判断の増量・減量が危険な薬です。
- 低血糖
- 脱水
- 腎機能悪化
などの重篤な副作用につながる可能性があります。
③ 相互作用の見落とし
薬同士やサプリメントとの併用で予期せぬ反応が起きることも。
- 降圧薬
- 抗うつ薬
- NSAIDs(痛み止め)
などは影響が大きく、医師の管理なしに併用するのは危険です。
実際の体験談:個人輸入で購入した人の声
● 40代男性(メトホルミン個人輸入)
「初回は問題なかったが、2回目に購入したものが明らかに効きすぎて低血糖に。成分量が不安定だと感じて使用を中止した。」
● 30代女性(リベルサス個人輸入)
「食欲抑制効果はあったが、吐き気が強く1週間で断念。医師に相談したところ“海外版は用量表示が曖昧な場合がある”と言われた。」
● 医師コメント
「個人輸入薬は、同じ薬名でも成分量・品質が一致しないことがあるため危険。副作用が出ても正体がわからず対応に困る。」
個人輸入のメリットと現実的な限界
● メリット(一般的に言われるもの)
- 価格が安い場合がある
- 通院不要で入手しやすい
● しかし医師の立場では…
「メリットよりリスクのほうが大きい」と言わざるを得ません。
海外医薬品の品質保証は日本のように厳密ではなく、副作用時のサポートもありません。
副作用レビュー:個人輸入で起こりやすい問題
- 低血糖(ふるえ・冷汗・動悸)
- 胃腸障害(吐き気・下痢)
- 脱水・めまい
特にGLP-1製剤は吐き気が強く「急に高用量」を飲んでしまうケースがあるため危険です。
医師が推奨:安全に使うためのポイント
- 信頼できる医療機関で処方を受けるのが最善
- 個人輸入の場合は“正規品保証の高いサイト”以外は使わない
- 副作用が出たらすぐ中止
- 自己判断で増量・併用しない
まとめ:個人輸入薬は便利に見えて、リスクの大きい選択
糖尿病薬は血糖値に直接作用する強力な薬であり、自己判断での使用は大きな危険を伴います。
個人輸入で購入できるとはいえ、品質の不確実性や健康リスクを考えると、医師の診察・処方を受けて使用することが最も安全です。
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本記事は一般的な医学情報および実体験に基づき作成しています。糖尿病薬の使用・個人輸入は必ず信頼できる医師・薬剤師へ相談のうえ慎重に判断してください。
某薬局の薬剤師です。

