リベルサスと他のダイエット薬の違いを徹底比較
ダイエット薬とひとことで言っても、仕組みも使い方も大きく違います。中でも「飲むGLP-1薬」として注目されるのがリベルサス。では、リベルサスは他の薬とどう違うのでしょうか？ここでは薬剤師の視点から、リベルサスと代表的なダイエット薬をわかりやすく比べていきます。
リベルサスとは？
リベルサスはGLP-1受容体作動薬という種類の薬です。脳の満腹中枢に働きかけて「食欲を減らす」ほか、胃の動きをゆっくりにして「少しの食事で満腹感が続く」ようにします。さらに血糖値の急上昇を抑える働きもあるため、糖質制限が苦手な人にもメリットがあります。
他のダイエット薬と仕組みの違い
- リベルサス（飲むGLP-1）：食欲を抑え、食後の血糖を安定させる
- 皮下注GLP-1（注射タイプ）：同じ仕組みだが、週1回注射などで管理しやすい
- オルリスタット：食事の脂肪を吸収させない薬。油の多い食事で特に効果が出やすい
- 食欲抑制薬（マジンドールなど）：脳に作用して強力に食欲を抑える。ただし使用期間に制限あり
- SGLT2阻害薬：糖を尿に出して体外に捨てるタイプ。糖尿病薬として使われるが体重減少も期待できる
効果の出方の違い
リベルサスは数か月かけて徐々に体重を減らすタイプです。注射のGLP-1薬はより強力に効くことがあり、オルリスタットは食事の油分が多いと効果を実感しやすい薬です。食欲抑制薬は「短期集中型」で強力に効きますが、長く使うことはできません。SGLT2阻害薬は緩やかに体重を落とす薬です。
副作用の違い
- リベルサス／GLP-1注射：吐き気や胃もたれ。始めたばかりの時期に出やすい
- オルリスタット：油の多い食事で下痢や便の漏れやすさが起こる
- 食欲抑制薬：動悸・不眠・口の渇きなど中枢系の副作用
- SGLT2阻害薬：尿路感染や脱水に注意
使いやすさで選ぶと？
- リベルサス：毎朝、空腹時に少量の水で服用。その後30分は飲食・他の薬はNG。
- GLP-1注射：自己注射だが、週1回で済むものもあり習慣にしやすい。
- オルリスタット：食事ごとに服用。油をよく食べる人には合いやすい。
どんな人に合う薬？
- リベルサス：毎日の服薬ルールを守れる人。食欲が強く間食が多い人。
- 注射タイプ：飲み忘れが多い人。週1回の管理が向いている。
- オルリスタット：油の多い食生活の人。
- 食欲抑制薬：短期間で体重を落とす必要がある人（医師の管理必須）。
まとめ
リベルサスは「飲むだけで痩せる薬」と言われますが、実際は食事や生活習慣を見直すサポート役です。他の薬と比べても強みや弱みがあり、自分の生活スタイルや体質に合った薬を選ぶことが大切です。特に副作用や飲み方のルールは軽視できません。もし興味がある場合は、専門家のアドバイスを受けながら活用することをおすすめします。
某薬局の薬剤師です。
