眠ろうと思っても寝付きが悪かったり朝すっきりと起きられなかったりといった睡眠の質に悩んでいる人は多くいます。そんな人のためにドラッグストアなどで購入できる薬が睡眠補助サプリです。
通常睡眠サプリと呼ばれるものには、ストレスを軽減したりリラックス効果が期待できたりする成分が含まれています。睡眠の質を改善するための医薬品である睡眠薬と違い、睡眠補助サプリは本当に効果があるのか気になるものです。
この記事では睡眠補助サプリとは何なのか、期待できる効果や主な成分をご紹介します。また通常の睡眠薬との違いや睡眠補助サプリを選ぶときのポイントとともにご説明します。
睡眠補助サプリは効果がある？
睡眠補助サプリの効果は、具体的に眠気を誘発するような成分が含まれていません。あくまでも栄養素由来であり、ストレス軽減効果が期待できるギャバや体温を落ち着けるグリシンといった、睡眠の質向上に役立つ成分が配合されているのです。
医薬品と大きく違うところは副作用の心配がほとんどないことです。健康サプリとして販売されており安全性も高いため、睡眠薬のような依存性の不安も比較的少ないところが魅力と言えるのです。
睡眠補助サプリと睡眠薬の違い
睡眠補助サプリと睡眠薬との違いについてより詳しくご説明します。
睡眠薬は不眠症の治療のために処方される薬
睡眠薬は医師の処方箋が必要な薬です。そのため市販されておらずドラッグストアやスーパーなどでは購入できません。
そのため睡眠効果はとても強く、きちんと服用すれば眠気が誘発され朝までぐっすりと眠れると言うケースが多いです。
その反面薬の効果が抜けないうちは長く眠気が続いたり、ふらついたりといった副作用のリスクがあります。また他の薬との飲み合わせも考える必要があり、依存性も考えなければならないポイントです。
また睡眠薬を定期的に入手するには医師による診察が必要です。睡眠薬を服用するために、一定期間ごとに通院や受診するのは時間や手間そして費用もかかってしまうところがネックです。
睡眠補助サプリは機能性表示食品
睡眠薬に対して睡眠補助サプリとはあくまでもストレス軽減や睡眠の質向上にまつわる成分を含んでいるサプリメントのことです。
睡眠薬のように直接的に眠気を促す成分は含まれていません。あくまでも機能性表示食品であり、扱いとしては胃薬ではなく食品に該当します。
また1部の睡眠補助サプリの中には機能性表示食品と表示されているものもあります。これはサプリメントを含んだ一般食品とは異なり、科学的根拠があり機能性や安全性が科学的に証明されていることの証です。
こちらは消費者庁へ届け出が必要で、科学的な根拠をもとにきちんと効果が認められているため、機能性や品質にこだわるのであれば機能性表示食品を選びましょう。
睡眠補助サプリの主な成分
睡眠補助サプリを選ぶなら、自分に合ったものを見つけることがとても大切です。
ここでは睡眠補助サプリに含まれる主な配合成分や、期待できる効果についてご説明します。
眠りを深める「グリシン」
グリシンはアミノ酸の1種である成分で、血流増加につながります。血流を増加させ体の内側の体温を低下させることにより、眠りを誘発するのです。
人が眠るためには体温をゆっくりと下げて代謝活動を抑える必要があるのです。ストレスや考えすぎなどによって、どうしても体が活動状態のまま落ち着かない人や、イライラや不安が多く眠りが浅いと感じている人はこのグリシンと言う成分を多く配合したサプリメントがおすすめです。
すっきりとした寝起きに役立つ「テアニン」
部屋にはお茶後に含まれているアミノ酸の一緒です。人がリラックスするときに発せられるα波と言う脳波を増やす働きを持っており、入眠やスムーズな起床に役立つと言われています。
どうしても寝付きが悪い、朝すっきりと起きられず二度寝したくなってしまうと言う方は、この手屋を含んでいる睡眠補助サプリメントがオススメです。
中途覚醒の改善につながる「クロセチン」
クロセチンは黄色の天然色素であり、主にサフランやクチナシの果実などに含まれています。このクロセチンには強い抗酸化作用があり、深い眠りを誘発する脳波を増やす作用を持っています。
また癒しホルモンであるセロトニンの分泌をサポートし、深い眠りに導いてくれるため眠った後も中途覚醒が多いと悩んでいる方にお勧めです。また日頃のストレスによってなかなか入眠しづらい、ずっと悩んでしまうといった方も、心を穏やかにするクロセチンによって睡眠の質の向上につながります。
ストレスの緩和に役立つ「ギャバ（GABA）」
ストレス軽減のアミノ酸として有名なギャバも、睡眠補助サプリによく含まれています。
またギャバには血圧を下げる効果も期待でき、就寝前に摂取すると脳がしっかりと休息して、スキーズした寝起きをもたらすと言われています。日ごろから眠りが浅いと悩んでいる方や、強いストレスを感じている方はギャバを拝見している睡眠補助サプリをオススメです。
睡眠補助サプリの選び方
睡眠補助サプリを選ぶにあたって、自分に合ったものを見つけることも大切ですがその中でも特に重視したいポイントをご紹介します。
飲みやすい形状
睡眠補助サプリは粉タイプもあれば、錠剤タイプも販売されています。
教材を飲みづらいと感じる人はこのタイプや、ドリンクなど他の飲みやすさを重視したものを選びましょう。
特に睡眠補助サプリは眠る間ほど前に服用するため、喉に違和感があるような形状だと睡眠の質の低下につながってしまいます。
そのため形状だけでなく、味や匂いなども考慮しましょう。その上で自分がストレスなく飲める睡眠補助サプリを見つけることがポイントです。
続けやすい価格帯
睡眠補助サプリは、睡眠薬のように飲んですぐ効果が出るのではなくあくまでも継続することで眠りにつきやすい体質を目指す目的があります。
そのため数日飲むと言うよりも日々継続して健康食品のように摂取することが求められるのです。そのため価格帯を考慮し、毎月無理なく続けられるものを選びましょう。
特に睡眠補助サプリは最低でも2〜3ヶ月以上の服用がお勧めです。睡眠補助サプリを選ぶときには、続けやすい価格かどうかも重視した上で、自分に合う成分を含んでいるかチェックすることがポイントです。
常用薬とのバランスを考える
普段から他の持病があり、薬を服用しているようならサプリメントの栄養素とのバランスをチェックすることが大切です。愛によっては普段飲んでいる薬等の相性が悪く副作用の原因につながる可能性があります。あくまでも食品のため、医薬品と比べて副作用のリスクは低いですが念のため確認することがお勧めです。
普段受信しているかかりつけや薬剤師、ドラッグストアの登録販売者などに相談することをお勧めします。例えばケア人は血圧を下げる効果が期待できるため、普段から高血圧で血圧を下げる薬を服用している場合は低血圧などの症状のリスクがあります。
またふらつきなどを起こして転倒や怪我などのリスクもあるため、むやみにサプリだからといって服用する事は危険です。
人によってはサプリメントの成分の影響で食品アレルギーを起こす可能性も考えられます。
睡眠補助サプリの飲み方とタイミング
睡眠補助サプリを飲むにあたって、しっかりと守りたいことが飲み方とタイミングです。せっかくサプリメントを服用しているのなら、体質改善のためにきちんと表記されているルールを守りましょう。
基本的に毎日同じタイミングで服用する
睡眠補助サプリメントは毎日継続して同じ時間帯に飲むことをお勧めします。健康補助食品はあくまでも継続することが大切です。
いざ眠れない日だけに飲んでいても、すぐに効果があるとは限りません。そのため眠れそうな日も眠れない時も、まずは数ヶ月間継続して服用することを心がけましょう。また同じ時間帯に飲むことを意識すると生活リズムが整い、睡眠補助サプリを飲んだ後は眠るという意識づけができるのです。
体調がすぐれない時は服用を止める
睡眠補助サプリを飲んだ結果、いつもと違う症状が出たり体調がすぐれなかったりするときは直ちに服用を中止しましょう。そして医師の診察を受けることが大切です。
症状によって異なりますが、腹痛やだるさめまいなどの症状があれば内科を受診し必要な検査を受けることを説明します。場合によっては食物アレルギーの関係だったり、普段服用している薬との相性の悪さだったりと、食品サプリでも思わぬ弊害が出てしまうリスクはあります。
そのためサプリを飲んで気になる症状があれば、放置しないことがとても大切です。
用法用量を守る
睡眠補助サプリを決められた用法以上の量で服用してしまえば、内臓に負担がかかるリスクがあります。
眠れないからといって普段よりも多くの睡眠補助サプリを飲んでしまっては、体に悪影響を及ぼす可能性があるため必ず量は守りましょう。
またうっかり飲み忘れた日があったときに翌日まとめて数日分を飲むことも、胃腸や体への負担のリスクが高まってしまいます。飲み忘れた日はまた次の日から継続するよう心がけて、1日あたりの用法容量はしっかりと守るように心がけましょう。
まとめ
睡眠補助サプリはなかなか寝付きが悪い状況が続いてきたり、少しでもストレスを和らげて落ち着いて眠りたいといった悩みは抱えていたりする人のためのサプリメントです。
睡眠薬のような即効性は無いものの依存性が低く私副作用はもう効づらいところが、睡眠補助サプリの魅力です。またドラッグストアでも気軽に購入できるため、精神科や心療内科に通院して睡眠薬を処方してもらうには、心理的な負担が大きい人や時間が取れないと悩んでいる人にもお勧めです。
あくまでもサプリメントであるため継続して服用することが前提です。
ただちに眠りにつきたいといった即効性を求めるのなら、医師の処方による睡眠薬が必要です。自分の目的に合った睡眠補助サプリを取り入れてみてはいかがでしょうか。
某薬局の薬剤師です。
