睡眠薬の種類と選び方|知っておきたい副作用と正しい飲み方
睡眠薬は不眠症のために服用したいものの、依存性や副作用という事を懸念されて、前向きな服用ができていないという方もいらっしゃるでしょう。
なので、睡眠薬に関しての、基本的な知識や、注意した方が良い点について、簡潔にまとめるようにしました。
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睡眠薬とは??
向精神薬の一種として扱われていまして、不眠解消や速やかな入眠に対して、一役買っています。
睡眠薬の中で、作用時間が短いものがあります。
こうしたものを、一般的には、睡眠導入剤というような呼ばれ方をします。
市販のものと、医師からのみ処方されるものもあります。
いずれのものも、緊張感の解消などによって、眠気を誘発したりするのです。
効果時間の長いものでは、よく持続するのです。
・向精神薬とは??
中枢神経系に作用して精神に何らかの影響を与える薬の総称
睡眠薬を飲むときの心得
睡眠薬を服用する場合には、依存性や副作用といったものが付き物です。
なので、睡眠薬の服用をスタートさせたり、服用の継続を判断するなどの時には慎重になるべきなのです。
睡眠薬には、2つの特徴がありまして、それは、効力と持続時間です。
睡眠薬の中でも、効力の強いものもあれば、弱いものもありますので、効果時間が短いものもあれば、長いものだって存在します。
なので、自分にとって適した睡眠薬でないものを服用してしまった場合には、途中覚醒が確認されたり、起床後も眠気が残ってしまうなど、不眠症を改善するつもりが、余計に身体に負荷をかけてしまうという事にもなり兼ねないのです。
市販のものを、よく考えないで利用するのではなく、主治医とよく相談されて、自身の不眠症のタイプに適した、睡眠薬をもちろん選択して服用されるべきなのです。
睡眠薬の効果、飲むタイミング
どのような睡眠薬であっても、服用するタイミングが極めて重要となってきます。
薬のピークを逃してしまった場合には、いくら自分に合った睡眠薬を服用されたとしても、全く眠れないという事はあります。
このような場合に服用量を単純に増やすのみでは、全く意味がなく、逆に身体に過剰な負担をかけてしまうのみだということもあります。
睡眠薬の効果の持続する時間を理解して、適切なタイミングで服用すれば、身体に過剰な負担をかけずに、自然に作用を消していくことが可能になっています。
睡眠薬の効果が弱まるのは、身体の新陳代謝が高まってきた頃となっています。
新陳代謝が活発になってきた頃に、効果を弱めていくことになれば、睡眠薬の作用は、急激にではなく、穏やかになくなっていく事になります。
不眠改善の補助的な存在が、睡眠薬なのです!
不眠解消の根本的な改善は睡眠薬の服用以外のところにありまして、あくまで、睡眠薬の服用とは、一時的に不眠症の症状を改善できているに過ぎないのです。
できれば睡眠薬を使わない不眠症の改善方法を模索しながら、睡眠薬を補助的な存在として、一時的な不眠症の解消のために活用しましょう。
・市販薬と処方薬、睡眠薬の中で違いとは?
睡眠薬には、もちろん、医師の処方箋があって初めて手に入るものと、医師の処方薬は不要で、基本的に、どこの薬局であっても、簡単に手に入ってしまうものがあります。
入手方法の違いだけでなく、これらには、薬の作用の仕方から、その成分まで異なっているのです。
処方薬
処方薬に関しては、医師の診断によって、医師の処方箋により入手できる睡眠薬の事を指します。
メインの目的は、不眠症を改善させる事にありまして、ものによっては、睡眠導入剤といった呼ばれ方をするものも含まれています。
多くの場合に処方が繰り返し行われてきた睡眠薬とは、ベンゾジアゼピン系のものとなっています。
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬には、GABA(ガンマアミノ酪酸)を分泌を促進する事によって、不眠の妨げとなってしまう、脳の興奮や覚醒を抑える働きがあると言えます。
トリアゾラム
ニメタゼパム
クアゼパム
上記のものが代表的な睡眠薬となっていますので、ご確認ください。
トリアゾラム・・・血中濃度が最高になるのは、約1時間ほど。
約2時間から4時間にて、半減します。
ニメタゼパム・・・約12時間から21時間で半減します。
クアゼパム・・・36時間にて、半減するとされています。
※血中濃度半減期…薬が吸収されて最高値に達した血中濃度が、半分になるまでの時間のこと。半減期が短いほど、代謝・排泄(はいせつ)などによって早く血液中からなくなる。
市販薬
市販薬とは、処方薬と異なって、医師の処方箋が不要となっていまして、基本的には、近所の薬局やドラッグストアにて気軽に求める事ができる、身近な睡眠薬の事を言います。
睡眠薬、睡眠改善薬と呼ばれることもありまして、最大の違いとは、処方薬と異なって、抗ヒスタミン薬の催眠作用を利用した、不眠の改善方法ということなのです。
抗ヒスタミン薬とは、脳のヒスタミン
、覚醒物質の働きを抑えるために、働きます。
そのために、何も利用していないとまではいかないものの、自然な感じで眠れるようになるので、患者さんからは支持されています。
・抗ヒスタミン薬とは、風邪薬やアレルギー症状の改善のために利用する医薬品などに含まれています。
睡眠薬(処方薬)の種類、選び方
処方薬に関しては、その効果時間や構造によって、細かく分けられるようになっています。
睡眠薬(処方薬)の種類とその構造
睡眠薬とは、大きく分けて、4つの種類に分類する事ができるようになっています。
ベンゾジアゼピン系
よく医師から処方されるタイプの睡眠薬には、ベンゾジアゼピン系睡眠薬というものがあります。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬に関しては、日本においては、約50年と長きにわたり処方され続けてきました。
ベンゾジアゼピン系睡眠薬はポピュラーなものと認識されていまして、作用時間が比較的短めのものから、長めのものまで、多種類のものが存在しています。
特徴としては、脳における神経の活動を、全般的に抑えるという特徴を持っています。
比較的ポピュラーな睡眠薬なのですが、副作用や依存性といった点では、ややリスクが高いので注意して、扱わなければなりません。
非ベンゾジアゼピン系
非ベンゾジアゼピン系睡眠薬とは、ベンゾジアゼピン系と同様に、不眠解消に目的を持った睡眠薬となっています。
筋弛緩作用が比較的弱めという特徴を持っているので、ベンゾジアゼピン系よりも高齢者の方によく選択されています。
これは、高齢者の方が、睡眠薬の服用によって、転倒や依存性のリスクがベンゾジアゼピン系のものよりも、低くなっているからでしょう。
メラトニン受容体作動薬
ホルモン・体内時計のリズムを正常に戻し、睡眠を促進するものと似た作用を持つ、医薬品となっていまして、副作用の心配はないとされています。
特徴としましては、総睡眠時間を増やすというものが期待できます。
オレキシン受容体拮抗(きっこう)薬
日本国内では、2014年から利用されるようになった睡眠薬には、オレキシン受容体拮抗(きっこう)薬というものがあります。
途中覚醒を防止する事ができまして、入眠の素早さが高く評価されています。
睡眠からの覚醒を促進する成分、オレキシンの働きを抑制する事によるものです。
作用時間による分類
睡眠薬とは、効果以外でも、その半減期によって、分類する事ができます。
・超短時間作用型
・短時間作用型
・中間作用型
・長時間作用型
上記の4つに、分類はできます。
超短時間作用型・短時間作用型
血中濃度半減期
・超短時間作用型・・・約2時間から4時間
・短時間作用型・・・約6〜10時間
代表的な薬>
ラメルテオン(メラトニン受容体作動薬)
ゾルピデム(非ベンゾジアゼピン系)
トリアゾラム(ベンゾジアゼピン系)
中間作用型・長時間作用型
血中濃度半減期
・中間作用型・・・約20〜30時間
・長時間作用型・・・30時間以上
ベンゾジアゼピン系のものが多くを占めていまして、早朝覚醒や途中覚醒が気になる人に対しての処方がよく確認されています。
心身疾患や心理的ストレスを受ける事によって生じる不眠に対して効果的でして、GABAの作用を高め、不安をしっかりと緩和可能です。
<代表的な薬>
ニメタゼパム(ベンゾジアゼピン系)
クアゼパム(ベンゾジアゼピン系)
睡眠薬といっても様々なものが存在しまして、処方薬、市販薬ともに、医師や薬剤師と、しっかりと相談し、適切な商品を正確に服用する事が大切になってくるのです。
睡眠薬服用時の注意点
他の医薬品同様に、睡眠薬に関しても、安全に服用するために、注意すべきポイントというものがあります。
用法・用量を守る
睡眠薬を服用するにあたり、自分にあった薬を、用法容量を厳守して服用するということは大切になってきます。
睡眠薬の効き目が思い通りのものではないとはいっても、自己判断によって、増減を行うべきではないのです。
睡眠薬の処方に関しては、医師が、その人に合わせた処方を行っていますので、基本的には問題ないかと思いますが、問題が起きれば、主治医に相談をしましょう。
お酒と一緒に飲まない
睡眠薬とアルコールとの併用によって、眠りやすいコンディションを作る事が可能だという認識がありますが、それは誤りです。
睡眠薬とアルコールの併用によって、副作用を強めてしまう事がありまして、妙に攻撃的になったり、不安や焦燥といった症状が顕著に確認されるようになったりするのです。
他の医薬品と同じく、お酒(アルコール)と一緒に服用するような事は控えて、通常の水やぬるま湯によって、服用するのが正しい方法となっています。
不眠症の薬ではなく、精神疾患の薬を処方される場合
病院では、たとえ不眠症であったとしても、精神障害なとを同時に患っている場合には、それ以外の医薬品を処方されるという事があります。
例えば、アルコール依存症や認知症・鬱病・統合失調症となっていまして、いずれの症状におきましても、不眠症状は伴っているという事がよくあります。
上記のような統合失調症などの精神疾患の場合には、睡眠薬の代わりに、抗鬱薬や抗不安薬を処方したとしても、不安解消によって、スムーズに眠れるようになるという事がよくあります。
個々の特徴について、これからは、ご紹介します。
・抗鬱薬
ノルアドレナリンやセロトニンといった脳内の神経伝達物質を増やす事によって、気分を向上する事ができるようになっています。
また、不安や緊張を解消する事も同時に可能になっています。
睡眠・覚醒のリズムに大きく関わるのが、セロトニンという神経伝達物質です。
なので、抗鬱薬を服用する事によって、同時に、不眠も効果的に改善する事はできるようになっているのです。
抗不安薬
基本効果は、不安な気持ちを鎮める事にあるのですが、服用する事によって、眠気を催す事はよくあります。
鬱病の症状へはもちろん。
顕著な不安や緊張感、不眠が一緒に生じている場合には、抗鬱薬と一緒に処方される事も珍しくないのです。
睡眠薬の副作用
どのような薬にも共通している事ですが、睡眠薬にも、副作用というものは存在します。
①記憶障害
短時間作用型の睡眠薬を服用したり、アルコールと一緒に服用した場合には、一時的に記憶が飛んだり、既に経験済みの事を忘れてしまったりするのです。
② 持ち越し効果
スッキリと起床できない事であり、翌朝より後も、睡眠薬の効果が持続してしまいます。
③反跳(はんちょう)性不眠・退薬症候(たいやくしょうこう)
短時間作用型の睡眠薬ほどに起こりやすいとされていて、継続して服用していた睡眠薬を急に服用しないようになる事によって、不眠症となってしまいます。
④早朝覚醒
朝までに効果が途切れてしまう事になります。
これは、超短時間型や短時間型の睡眠薬を服用し、効果時間が短いために、引き起こされます。
⑤奇異反応
アルコールと超短時間型の睡眠薬を一緒に摂取した場合に起こりやすく、攻撃的になるなど、僅かな事によって、興奮してしまったりなどします。
⑥ 筋弛緩作用
高齢者の方や、作用時間の比較的長いものを服用した場合には、よく見られるとされていまして、ふらつきや転倒、これは体に力が入りにくくなるという事によるものです。
上記のような副作用は確かに確認されているものの、適切に服用すれば、確実に副作用が行ってしまうというわけではないのです。
近年の睡眠薬とは安全性が高いものが多く存在しまして、体質などによっては起こり得るものの、過度に神経質になる必要はありません。
しかし、症状が発生した場合には、速やかに医師に相談されるべきです。
睡眠薬の服用とは、根本的に不眠症を改善するという方法ではなく、あくまで、一時的に睡眠のきっかけ作りを与えるものとなっているのです。
睡眠薬などの薬物療法による不眠症の改善よりも、薬以外の不眠症改善の方が安全性が高く、身体に過度な負担をかけないという事は明らかです。
なので、自身の利用する睡眠薬とは、程よい距離感というものは、保っているべきなのです。
睡眠と漢方薬
不眠を効果的に解消する方法には、副作用が少ないとされる、漢方薬を利用するという方法も存在します。
漢方薬とは、睡眠薬と違って、体質から改善していくという特徴がありまして、少ない身体への負担で済ませる事が可能になっています。
睡眠改善効果に関しては、よりナチュラルなものを期待できるとされています。
即効性という観点では、西洋薬には、劣ります。
漢方薬のメリットとデメリット
漢方薬には市販のものが存在しまして、朝昼夜と三回に分けて、多少面倒でも、しっかりと服用する必要性があります。
不眠の解消とは、自然な眠りのサイクルを取り戻す事によって行われ、少ない依存性なので、高い安全性があると評判です。
ダイレクトに睡眠を誘発する事はできない、即効性と体質の改善が同時に期待できるようにするために、西洋薬と漢方薬の併用が必要になって来る場合もあります。
治療を適切に進めていくには、適切な飲み方と飲む種類を選択する必要が出てきますから、主治医との相談をしっかりと行い必要があります。
処方される漢方薬
漢方医学の最も基本的な考えには、気・血・水というものがありまして、気流れがスムーズになっていない場合には、気の流れをスムーズにできる漢方薬を。
苛立ちによって眠れないという場合には、落ち着いた気持ちを取り戻す漢方薬が処方される事になりまして、漢方薬は基本的な考えに従って、処方されるようになっています。
<不眠治療に用いられる漢方薬>
・黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
神経症患者や不眠症患者に対して、
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)は利用されまして、苛立ちによって落ち着く事ができず、顔が赤く、のぼせ気味という人に利用可能です。
・加味帰脾湯(かみきひとう)
不眠を理由として、心身の疲弊。
血色が思わしくない人には、加味帰脾湯(かみきひとう)が処方されるのです。
漢方専門のクリニックや漢方診療が可能な病院を上手に利用するのが良く、漢方専門のクリニックでは、普段の生活習慣の改善に関しても助言も受ける事が可能になっています。
患者に合わせた漢方の処方を行ってもらえます。
これによって不眠のみではなく、普段の身体の不調そのものを改善していくことも可能なのです。
加えて、クリニックでは、保険が適応可能な事もよくありますから、患者さんのメリットとして、お手軽に漢方薬を手にする事ができるという点が指摘できます。